メッセージ

2021 新型コロナウイルスとの闘い、そしてそこから得たものは?

 2020年度は、新型コロナウイルスの感染が広がり、社会経済だけではなく教育研究も大きな影響を受けました。当研究室における対策は、手洗い、マスク着用、在宅学習、居室内の机も間をあけて座る、実験室への入室制限、研究室ゼミやマンスリー(英語による月度実験結果報告会)はZOOMで行う、オンサイトの学会・研究会への不参加(ZOOMでの参加)、研究室行事(歓送迎会、忘年会、研究室旅行、研究室OB会、スポーツ大会、ランチ会など)の中止など、挙げたら切りがありません。このような中でも当研究室の学生の皆さん、教職員の方々は、頑張って実験をし、協力し合い、本業績集に掲載した多くの成果を出してくれました。今回経験した(今も続いておりますが)ことは、将来において決して無駄にはならないと思いますし、無駄ではなかったとすべきです。むしろ、どのような逆境においてもやるべきことをやり遂げるという自信が持てたのではないでしょうか。また、新型コロナウイルスの怖さ、人命の尊さ、コロナウイルスとの共生、医療崩壊の現実、非接触型社会の到来、ワクチンや治療薬への期待などについて認識を新たにすることが出来ました。新型コロナウイルスの感染は未だ終息が見えませんが、まずは自分を守り、そして周囲の人も守るという意識を強く持って行動し、この難局を乗り切ろうと思います。 話は変わりますが、岐阜薬科大学に赴任して17年が過ぎようとしています。還暦も過ぎ、定年も迫ってきました。まさに今の心境は、「日暮れて途遠し」(『史記』伍子胥列伝)です。これは、日が暮れてしまったのに前途はまだまだ長いという意味であり、ひいては目的を達成していないのに時間が過ぎてしまった、年老いてしまったことを意味します。あるいは、期限が迫っているのにやるべき仕事を終わらせていないことを言います。これ迄掲げてきた「創薬によって人々を疾患から救う」という目標は、今も全く変わっていません。そのためにやりたいこと、やるべきことはまだまだあります。日が暮れて周りは暗くなって見えにくくなりましたが、明々と明かりを灯し、これからも創薬研究に挑戦していく所存です。

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2021年1月 原 英彰

2020年 「目標を達成するには何が大切か?」

一つの道を極めた人には、下記の4つの共通点があると言われている1)
 1 楽天的である
 2 感謝の念が強い
 3 感動する
 4 神を信じている
その道に対して極めた専門性や能力は勿論であるが、考え方や物の見方、性格なども重要であることが分かる。
上の4つを有さない人を考えてみると、
 1 悲観的である
 2 あまり感謝しない
 3 あまり感動しない
 4 神を信じない
となる。自分はどっちのタイプなのだろうか?考えてみよう。
生きることの意義の一つは、自分あるいは社会にとって、有意義かつ未達成のことをやり遂げることにあると思う。そのためには、達成する目標に対して前向き(楽天的)に挑戦でき、その過程を楽しむ(感動する)ことが大切である。そして目標を達成するには、1人では出来ない。色々な人の協力や支援、指導があってこそである。お互いが助け合って、尊重しあって、感謝することは、目標を達成する上で必須である。
神を信じるとは色々な解釈ができる。与えられた使命を天命と捉えて、一生懸命に努力して挑戦するというのも1つだと思う。「見てござる」という童謡もあるが、お地蔵様や天道様は見ていないようで、我々一つ一つの行動をちゃんと見ておられる。結果としてうまく行かなくても、それを次へ活かす。最善を尽くした上での結果は、きちんと受け入れる。神を信じるとはこの様なことではないだろうか。
4つ全てを獲得することは難しいので、1つずつ身に付けていけばよいと思う。
当研究室の学生に特に日頃から伝えていることは、「感謝する」ことである。研究を行なって行く上での色々な考え方や実験の仕方を先輩に教えてもらう。それを感謝して次の後輩に伝える。感謝する事で前向きになり、研究が前に進み、達成感を得ることが出来る。
自分を変えてゆくことはたやすいことではないが、日々習慣として行動していると考え方も変わってくる。目標を達成するには、上記4つの点を念頭に置いて、日頃何を考えてどう行動しているかである。結局、日々の行動や考え方が一番大切になってくる。

[1)致知出版社、小さな人生論]

 2020年1月 原 英彰拝

2019年 「自らが高い目標を掲げて、挑戦して欲しい!」

いかなる教育も、逆境から学べるものには敵いません。
人間というものは、人から愛されたり、守られたりしていることに対しては極めて鈍感です。
逆に、自分の意に沿わないことに対してはとても敏感にできています。
人間というものは、楽な環境に身を置いている間は決して成長しません。
自分の能力を遙かに超えることを求められる環境に身を置いた時に、初めて人間は成長します。
人間というものは、自分の得にならないこともやらなければ成長できません。
問題が起きたことは問題ではないのです。
それにどう対処するかによって仕事も人生も変わっていくのです。
問題によって人生がダメになるということはありません。すべて対処の仕方次第です。
最大の危機は、目標が高すぎて達成できないことではありません。
目標が低すぎて、その低い目標を達成してしまうことなのです

[イエローハット創業者 鍵山秀三郎氏の言葉(改変、既知出版社)]。

小さい頃に親からよく言われました。
「若い時の苦労は買ってでもしろ!」
これは、挑戦し、苦労し、失敗し、挫折しても、それを克服することが将来の糧になるということです。苦労を経験せず楽に立ちまわっても将来自分のためにはなりません。日々の努力は、積み重なっていき、随分先になって形になっていることに気づくものなのです。
アップルの創始者であるスティーブ・ジョブスの言葉に「人生の点と点は必ずつながる」があります。これは、全く関連のない人生の経験が、将来何らかの形としてつながり、線となるという意味です。失敗も含めて色々な経験が大切です。
若い時こそ、自分の将来に高い目標を掲げて、自分を信じて、自らが決めて、怯まずに、挑戦して欲しいと思います。

2019年1月 原 英彰拝

2018年 何の為に生まれて 何をして生きるのか?

アンパンマンの歌に下記のような歌詞がある。

♪♪「何の為に生まれて 何をして生きるのか

答えられないなんて そんなのは嫌だ!

今を生きることで 熱いこころ燃える

だから君は行くんだ微笑んで

そうだ!嬉しいんだ生きる喜び

たとえ胸の傷が痛んでも

何が君の幸せ 何をして喜ぶ

解らないまま終わる そんなのは嫌だ!

忘れないで夢を 零さないで涙       

だから君は飛ぶんだ何処までも ♪♪

(作詞 やなせたかし)」

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アンパンマンは、小さい子供たちに人気で、言葉を覚える前後から見るテレビアニメである。最近では日本各地にアンパンマンミュージアムができている。子供たちは誰でも上の歌は知っていても、内容までは理解していないだろう。しかし、大人の私たちがよくよく聴いてみると非常に意味深い内容の歌である。

アンパンマンは、少し頑固ではあるが、人にやさしく、困った人を助け、悪いものに向かっていく「勇気と正義」を持っているヒーローだ。

私達はアンパンマンのようにはなれないが、やはり「何の為に生まれてきたのか、何をして生きるのか?」を深く考えそして理解し、行動することが重要である。しかし、その為には、夢を持つ事、周りを大切にするきもち、陽気さ、後ろを振り向かない前向きさなどが必要である。

皆さん、アンパンマンのように、夢を持って、さあ大きく飛び立とう

2018年1月 原 英彰拝

2017年 心の持ち方次第で人生は変わる!

ある人の頭の中―
ああ疲れた。
何であんなことをやらされるのかな?
あーしんどいな。
もうやりたくない。
自分はこの仕事に向いていないのかも?
もっと自分に合った仕事があるのでは?
運が悪い。思い通りにならない。
周りの人が悪い!
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別の人の頭の中―
ああ疲れた。
今日疲れたけど、良いこともあった。
手助けした人が喜んでくれた。
「ありがとうございます!」と言ってくれた。

何度やってもうまくいかない。
考えても考えても・・・・分からない。
何処かにヒントがあるはず。
あの人に聞いてみようかな?

「大丈夫」と笑顔で言ってくれた。
あの人のあの一言に救われた。
嬉しかった。
また明日頑張ろう!

自分を滅ぼすのも自分を活かすのも自分。
人生とは自分と向かい合って自分の心を磨いていく旅。
心の持ち方次第で人生は変わる!

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2017年1月 原 英彰拝

2016年 心高身低

私の故郷(福岡県久留米市)に帰省した際には、大分県日田市にある「咸宜園(かんぎえん)」(下図)に時折行きます。 「咸宜園」は、江戸時代後期の学者である広瀬淡窓が開塾し、明治30年まで92年間続いて、5000人もの塾生を輩出しました。このような、全国から勉学に来て学び、郷里に帰って学校を作った名もなき先人5000人が、国の礎となる教育を作りました。広瀬家の家訓は「心高身低」(下図)であり、「心は気高く、身は低くして世を渡るという姿勢」の意味です。「咸宜園」には、儒学者、武士、農民、僧侶など多様な塾生がいたのですが、

・毎月試験を実施して1級から9級までのランク付けをする「月旦評」
・規則正しい生活を実践させる「規約」
・全員で職務を分担させる「職任」
により、学力だけではなく、人間性や社会性の養成に力を入れたそうです。 当研究室も学生に、いわゆる知識や学力を付けさせるだけではなく、当然のことですが社会に出て行く前に必要な社会性、人間力、会話力、調整能力、問題解決能力などを如何に身に付けさせるかを大切なこととして教えています。
もう一つ大事なこととして、物事に取り組む姿勢です。物事を成功に導くためには「やる気(情熱)」が必須です。このやる気を如何に持たせるかも教育の大事な点です。アメリカの教育学者ウィリアム・ウォードは、次のように言っています。
・凡庸な教師は、指示をする。(話をする)
・良い教師は、説明をする。
・優れた教師は、範となる。(やってみせる)
・偉大な教師は、内なる心に火をつける。(やる気にさせる)
何人の学生の内なる心に火をつける事ができるかが私の目標です。いくら能力(コップ)があっても、コップが立っていなければ、そこに知識(水)を注ぎ入れる事は出来ません。如何にしてコップを立たせることができる(やる気を起こさせる)かです。もっと大きな目標は、「学生にやる気を起こさせるのではなく、いつでも何処でもやる気を起こすことができる学生を育てる!」ことです。 しかし現実は、自らを振り返ると未だ「心高身低」の精神で学び続けることが必要なようです。「教うるは学ぶの半ばなり」(書経)と言いますが、学生を教育するには、まだまだ時間がかかりそうです。まだまだ、、、、道半ばです。
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    (上図)nakatake05.blogcoara.jp (下図)http://susono.jugem.jp/?eid=2215

2016年2月 原 英彰拝

2015年 自ら考え、自ら結論を出す!

大学教育の目標の一つは、「自ら考え、自ら結論を出す」ことを実践できる人材を育成することである。大学受験までは如何に知識をつけるか、与えられた問題を解くことができるかのいわゆる受験術、記憶術が重要であり、それが無いと希望の大学に入ることはできない。しかしこれからの大学教育は、如何に多くの知識があるかはさほど重要ではなく、如何にして知識を組み合わせて、オリジナルなあるいは自分流の考え方や取り組みができるかである。今は昔と違って、知識はインターネットやスマホなどからすぐに入手できる。大切なことは、それらの知識から新しい何かを生み出す力であり、また何が望まれているかのニーズを感知できる力、自分が打ち込めることを見出す力である。今まさに大学の入試のあり方や大学のあり方が問われている。 そのことを実現するために、周りの人さらには知らない人までも巻き込んでいけるか。そして互いに切磋琢磨して、目標に向かって協力して進んでいけるかである。これまでに得てきた知識をベースにして、知識を知識に終わらせること無く、自己培養して発展させることで新しい考え方を作り上げ、自分で決める力を養っていけるかが大切になってくる。もちろん多くの失敗を経験し、前に進んでいくことになる。 学生と教員の違いは、学生は新しい分野に挑戦できる若さ、知識や経験が無いことによる純粋さがある。一方、教員は知識と経験に基づいて判断できる力があるが、自分の研究に埋没して新しい考えやニーズを感知するアンテナが不足する傾向にある。したがって、教員も学生に習うことができる。まさに「教うるは学ぶの半ば」(書経)である。 学生諸君に言いたい。今の若い時に「自ら考え、そして自ら結論を出す。」を実践してほしい。失敗を恐れずに、このことを繰り返すことが大切である。 元気を出して! 前に進もう! 自分の道を。

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2015年2月 原 英彰拝

2014年 研究室10周年を迎えて

研究室を立ち上げて早10年が経ちました。これもひとえに、多くの皆様方からのご支援・ご指導のお陰であります。感謝申し上げます。昨年8月には、岐阜産官学連携講演会の後に10周年記念祝賀会を開催させて頂きました。お世話になりました多くの方々やOB・OGに参加して頂き、盛会のうちに終えることができました。ここに改めてお礼申し上げます。 これからの命題は、次の10年の研究をどこに向けていくのか?どうやって学生の教育を行っていくのか?であります。10年前に研究室を立ち上げた時の気持ちを忘れず、研究室の理念である1) 十分な治療薬がない疾患で苦しんでおられる患者の方々のQOL向上に貢献する薬剤の開発につながる研究、2) 国内外の産学官の積極的な連携、3) 実践教育、を基本とし、さらに愛と正義を持って清く正しく美しくの精神を胸に、これからも目的意識を明確にした興味深い研究を行なっていきたいと思います。今後とも引き続きご指導、ご鞭撻の程、お願い申し上げます。 最後に皆様の益々のご健勝とご健康をお祈り申し上げます。

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2014年2月 原 英彰拝

2013年 自立から自律へ

同じ環境、同じ人達に囲まれていて、毎日同じような生活をしていると、人間はどうしても本来目指すべき姿を忘れてしまう事がある。常に自分を見つめ、自分の目指すべき未来への道を見つけるためには、環境を変え、出会いを増やし、新しいことにチャレンジすることが必要である。これから研究室を巣立つ学生や既に飛び立ったOB/OGに伝えたい。もし、環境を変える機会があったとしたら、恐れずに進んでチャレンジしてほしい。きっと新しい自分が見えてきて、大きく成長できることだろう。 学生は厳しい就職活動を終えて4月から社会に出ていく。「自立」を目指して第一歩を踏み出すわけである。「自立」とは他への従属から離れて独り立ちすること、他からの支配や援助を受けずに存在することであるから、それは人として大切なことである。そして、その後に目指すのが「自律」である。「自律」とは他からの支配や制約などを受けずに自分自身で立てた規範(理念)に従って行動することである。では、自分自身の根幹に明確な理念を持って行動するためにはどうしたらよいか?そもそも、どのようにして理念を持つのか?自分はどうあるべきか?どういう人生を歩むべきか?自分を律するとはどういうことか?「自律」に向かい、自分とこの世界との関係をよく考えて自らを確立していく旅が始まるのである。

BON VOYAGE!

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2013年2月 原 英彰拝

2012年 チャレンジし続ける

日本経済、いや世界の経済は厳しい局面を迎えている。EUや米国の経済不安、円高、消費税問題など色々な課題を抱えている。その中にあって、学生の就職も厳しい状況にある。一人あたり数十社のWEB登録を行い、やっと説明会から面接に漕ぎ着けても、なかなか最後の内定までは辿り着かない、最終面接で落ちることも多々あり、油断できない。誰しも良い会社に入社したいと思っている。良い会社とは、安定していて、名が知られていて、自分がやりたい仕事ができ、給料が良いということである。学生が一つでも多くの内定を取ろうと一生懸命になるのは当然である。本来大学生がやるべきことは大学での研究なのであるのだが、それをさておいて、この就職戦線に出向かざるを得ない。決して誰のせいでもなく、このご時世仕方がないことである。しかしこうして入社できた会社が本当に将来に亘って良い会社なのか、そして、自分にとって良い会社なのかは分からない。 大切な事は、今「如何に良い会社に入るか、思っている仕事に就けるか」ではなく、入れてもらった会社で「如何に良い仕事をするか」である。たとえ思った会社に入れなくても、縁があって入った会社でゼロからスタートして、そこで頑張ることである。そう考えれば少しは気が楽になり、入れる会社に入ってそこで頑張れば良いと割り切ることができる。 入社後は色々と苦労をする。苦労をすればするほど、それを乗り切ることができれば、そこでの経験は自分の力(能力)となって身につく。たとえ乗り切ることができなくても、である。苦しい時、辛い時こそ、前に進めるチャンスと考え、どんな逆境でも希望を捨てずに頑張ってほしい。 誰しも成功したいと思っている。しかし、成功することだけが大切なことではない。成功することより、価値ある人になることの方が大切である。成功することを最終目標とせず、チャレンジし続けてほしい。常に目標を持ち続けてほしい。どんな些細な目標であっても、自分自身のその目標に向かってチャレンジし続けるということに、生きる目的があると思う。チャレンジして失敗することを恐れるよりも、何もしない方が恐ろしいことである。マザーテレサの言葉を借りれば、「神様は私たちに、成功してほしいなんて思っていません。ただ、チャレンジすることを望んでいるだけよ。」である。 当研究室から巣立っていく学生には、「チャレンジし続ける!」ということを心に刻み、歩み続けて欲しいと願っている。

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2012年2月 原 英彰拝

2011年 他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる!

「今まで仕事をしてきた人や事柄を否定しても何も始まらない。困難なことを他人や環境のせいにして、『条件が変われば』とか『環境を変えてくれれば』と言っていたのでは、展望は開けません。変えることができるのは自分だけです。自分の言い方や考え方一つで、相手も、組織も、結果的に変わってくれ、未来もより良く変えることができます。」(高塚 猛氏、元福岡ダイエーホークス社長)。過ぎ去ってしまった過去と他人は変えることはできませんが、心すなわち自分と将来は変えることができます。大切なことは、自分の心をしっかりと持つこと。それはすなわち、自分の目標(夢)を持ち、それを信じて情熱を持って進んでいくことであり、そうすることで明るい未来を切り開くことができるのだと思います。 「心が変われば、態度が変わる。態度が変われば、行動が変わる。行動が変われば、習慣が変わる。習慣が変われば、人格が変わる。人格が変われば、運命が変わる。運命が変われば、人生が変わる。」(ウイリアム・ジェームス)。まさに、自分の人生は自分の心次第であり、それは環境のせいでも、周りの人のせいでもないということです。 私どもの研究室も力を合わせて、学生の持つ可能性を信じて頑張っています。人から力を借りるためには、自分から人を助けないと誰も助けてはくれません。日本人の良い面である「助け合いの心」が大事です。このように、やっぱり最後はその人の人間的な力が意味を持ってきます。精神的に立派な人間になるために、自分を如何に高めていくか、周りと協調する助け合いの心を持っているか、そして感謝の心を持っているかが問われると思います。当研究室の理念の一つは、治療薬の研究開発です。誰もやっていないこと、新しいことを自ら考えて、考え抜いて、そしてお互いに助け合って、そして人のためになる研究に精を出して結果を出すことを目標にしています。この目標を失わないで前に進んで行きたいと思います。 最後に若い学生諸君に次の詩を紹介したいと思います。「生きるとは」(芳村思風氏) 人間において生きるとは、ただ単に生き永らえる事ではない。人間において生きるとは、何のためにこの命を使うか、この命をどう生かすかということである。命を生かすとは、何かに命をかけるということである。だから生きるとは命をかけるということだ。命の最高のよろこびは、命をかけても惜しくない程の対象と出会うことにある。その時こそ、命は最も充実した生のよろこびを味わい、激しくも美しく燃え上がるのである。君は何に命をかけるか。君は何のためなら死ぬことができるか。この問いに答えることが、生きるということであり、この問いに答えることが、人生である。

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2011年2月 原 英彰拝

2010年 感謝、そして新たな旅立ち

2010年2月4日、約6年間お世話になった三田洞キャンパスから新キャンパスの大学西(地名)に当研究室は移転しました。薬学部6年制実施に伴い、新学舎(研究棟)を当大学付属薬局および岐阜大学医学部付属病院の近くに建設したことによります。17研究室の全てが移転しましたが、3回生までの学生は移転せず三田洞に残ることから、授業や実習などで1週間に数回は三田洞に行く機会があります。 引越し後の何もない伽藍とした当研究室跡を見ると、大学に来て6年もの間、この研究室で学生たちと切磋琢磨して研究および教育に力を注いできたことが、走馬灯のように思い出されます。これまで当研究室に対しまして御指導並びに御助言を頂きました多くの方々に心より御礼を申し上げます。また、そのような場を作りだしてくれた三田洞の旧研究室に感謝したいと思います。新キャンパスでは、大学に赴いてきた時の気持ちを忘れず、新たな気持ちで当研究室の理念の元に学生の育成に励んでいきたいと思います。 最後に、幸せだから"感謝"するのではなく、"感謝"するから幸せになれることを念頭に置いてこれからも邁進していく所存です。 今後とも皆様方のご支援・ご指導をお願い申し上げます。

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2010年2月 原 英彰拝

2009年 山川の末に流るる橡殻も 身を捨てて浮かぶ瀬もあれ*

今年は学生の就職活動が昨年度と違い大幅に遅れています。これは採用選考活動の早期化の是正によるものです。したがって、いまだ内定はもちろん面接も始まっていない状況です。また最近の経済状況の悪化で内定取り消しや採用枠の縮小などの話題も新聞をにぎわしています。そのことも学生には不安を募らせているようです。しかし、これはどう足掻いても仕方ないもので、時が過ぎて好況になるのを待つしかありませんが、1年後には就職しないといけないのも事実です。そこで大切なことは、最終的にはその本人がいわゆる"本物"なのかどうかであると思います。たとえば研究職希望ならば本当に研究に心底打ち込んで成果を出せるかどうかです。まず、縁があって就職できた会社、研究機関などで、どんな小さなことでもこつこつと努力を重ねて、最終的には極めていくその姿勢が大切です。また、失敗を恐れないで社会に出て行き、自分の殻を破って新たな才能を見出したり、得意なことをさらに磨きをかけたりすることも大切です。その過程で得た経験が最終的にはかけがえのない財産と成ります。特に最近の社会という波は荒れていますが、そこで揉まれたら本当の力が付きます。学生の皆さん、どうぞ自分を信じて恐れないで社会という荒波に飛び出してください。そのための準備をこの学生時代にしっかりと整えておきましょう。 *注釈:一身を犠牲にする覚悟があって初めて、活路も見出せるの意味。山間の川を流れてきたトチの実は、自分から川に身を投げてからこそやがて浮かび上がり、こうして広い下流に到達ことができた。「空也上人絵詞伝」

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2009年2月 原 英彰拝

2008年 夢を目指して

学生と話をする際に「君の夢は何?どうなりたいの?どうしたいの?」と聞くと、研究者や薬剤師になりたいと漠然に言うことぐらいで明確に述べる人は少ないのが現状です。意外に明確な「夢」を持った学生は少ないように思います。そのようなご時勢なのかもしれません。平々凡々とした生き方ももちろん悪くはありませんが、この世に生まれてきたのだから、若い人には小さくても自分なりの「夢」を描いてそれに向かって進んでほしいと思います。「夢を目指して一歩一歩前進し、覚悟を決めて理想にかなった生活を送れば、当たり前に暮らしていた頃には考えられなかった成功を成し遂げられる。」(ヘンリー・デビット・ソロー)との言葉があります。大切なのは夢を描くだけではなく自分なりに決めた「覚悟」であり、それに向かって弛まない努力をしていけば「夢」は叶えられると信じることが大切であると思います。 皆が大いに夢について語り合い、そしてその夢に向けてのスタート地点であるような夢に溢れた研究室にしたいと願っております。

2008年2月 原 英彰拝

2007年 本物を目指せ!

いろいろな価値観があるこの世の中で人生にとって何が最も大切かについては、人それぞれといっても過言ではないと思います。私が敬愛する稲盛和夫氏が下記のようなことを本の中で書いておられます。「この世の中は思ったように、願ったように、推移していくものである。すなわち、『夢』はかなえられるものである。」しかし、その後があって、そのためには、「一日一日をど真剣に生きろ!」、「来る日も来る日も考え抜いて、目標をやり遂げろ。」、「求めたもののみが手に入るので、寝ても覚めても強烈に思い続けろ。」、「成功したイメージを持ち、そしてあきらめなければ失敗ではない。」と述べておられます。 自分を振り返った場合、ここまで深くど真剣に考えているのだろうか?今年は、目標を大きく持ってそれを達成したいと願っております。そのためには、すべてにおいて本物でないといけないと思います。さらに、本講座が目指す、1)十分な治療薬がない疾患で苦しんでおられる患者の方々のQOL向上に貢献する薬剤の開発につながる研究、2)国内外の産学官の積極的な連携、3)実践教育を深く考えてみたいと思います。研究に対する「思い」を大切にして、創薬につながる研究を目指したいと思います。

2007年2月 原 英彰拝