伊藤彰近教授は、1984年に岐阜薬科大学を卒業後、京都大学大学院を経て、1988年より本学にて研究・教育に従事し、2007年に教授に就任しました。米国ミシガン州立大学への留学を機に、「人と環境に優しいグリーンケミストリー」の概念に深く共感し、以来、「人と同じことはやりたくない」という信念のもと、独創的な「オンリーワンの化学」を探求し続けました。 特に、将来の労働人口減少を見据えた研究スタイルの変革や、環境負荷低減を目指した反応開発において先駆的な成果を挙げ、多大な功績を残しました。その主な研究成果は以下の通りです。

  • 環境に優しいモノづくりを目指し、多孔質結晶を反応場とする触媒設計や、可視光エネルギーを利用した新規反応の開発を主導しました。特筆すべきは、光照射による特異的な反応挙動の発見を契機に、未踏の反応領域を開拓する点です。さらに、これらの光反応に最先端のフロー合成技術を導入することで、精密な反応制御と生産効率の向上を同時に実現し、次世代の医薬品製造プロセスに資するクリーンな合成技術の基盤を築きました。

  • 「どうせなら実験工程を全部自動化しよう」という発想のもと、ロボットを活用した研究の自動化にいち早く着手しました。単なる作業の代替にとどまらず、遠隔操作によるロボット制御など、デジタルトランスフォーメーションを化学研究に取り入れた先駆的な取り組みを展開しました。これらは、危険な物質に人が触れるリスクを回避するとともに、研究効率を飛躍的に高める次世代の研究手法として注目されています。

伊藤教授のこれまでの取り組みは、既存の枠にとらわれない「挑戦する姿勢」を貫いており、その成果は学術論文として広く報告するとともに、次世代の研究者や学生に新たな可能性を示し続けています。現在は「ロボット研究」にさらなる意欲を燃やし、より微細な操作や高度な自動化技術の確立を目指して、飽くなき探求心で研究に邁進しております。

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