OB・OG VOICE

OB・OG VOICE

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Y. T. さん

   

卒業年度

2020年度

勤務先

日本調剤株式会社

職種

薬局薬剤師

メッセージ 

私は現在、薬局薬剤師として患者様と関わっています。調剤業務や服薬指導はもちろんのこと、その後のフォローアップのために患者様に電話をかけるテレフォンフォローを行っています。服薬指導の際に初めての薬で不安そうな様子の方に服用してみて経過はどうか、副作用はないかなどのお話を聞き、必要があれば医師に情報を伝えています。このような関わりをするうちに私のことを覚えて下さり、最近では来客時にこの間はありがとうとわざわざ声をかけて頂くことが増えました。

このように薬局薬剤師は長期に渡って患者様と関わり、介入できる所がメリットだと感じています。

就活において病院と薬局とで悩む方は多いと思います。日本調剤では社外ジョブチャレンジ制度という日本調剤の社員として病院で働くことができる制度があります。薬局も病院も経験したい、決めきれないという方はこういった便利な制度もあるので調べてみて下さい。

就活は今後の将来を決める大事なイベントですが、当時の私は何をしたらいいのか分からずあたふたしていました。そんな時は是非先生方や私達OB・OGを頼って下さい。皆さんが楽しい就活ができるよう祈っています。

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星 真奈美 さん

卒業年度

2019年度

勤務先

東北大学病院 臨床研究推進センター

職種

医薬品・医療機器開発

メッセージ

 研究室では忙しいながらも楽しく3年間を過ごすことができました。自身で研究をしていく中で、アカデミア発の医薬品・医療機器を実用に繋げることができるような仕事に就きたいと思い、現在の職場を選びました。

今はAROで医薬品、医療機器、体外診断用医薬品の開発に携わっています。開発の初期段階のシーズでは、研究開発方針について先生方と議論を重ね、必要な研究内容の確認、連携企業の探索を行い、治験や臨床研究を実施するようなシーズでは、治験プロトコルや保険戦略等を練り、医薬品医療機器総合機構(PMDA)とも考えを擦り合せながら、試験内容を確定し、試験開始後は事務局として実施施設との調整業務等を行っています。

医薬品、医療機器開発の様々な段階(非臨床~臨床まで)に携わることになりますので、勉強しなければならないことが多く大変な仕事ですが、ここまで幅広い業務を経験できるのは他にない職場だと思っていますので、興味がある方はぜひCRIETOで検索してみてください(URL: https://www.crieto.hosp.tohoku.ac.jp/)。

AROAcademic Research Organizationの略。研究機関や医療機関等を有する大学等がその機能を活用して、医薬品開発等を含め、臨床研究・非臨床研究を支援する組織をいう。

 大学生のうちはいろいろなことに興味を持って経験していただいた方がいいと思います。どうしても社会人になってしまうと時間的にもいろいろな制限がかかってしまいます。研究だったりバイトだったり旅行だったり、興味を持ったことに積極的に取り組み、どんどん経験を積み、知識を増やしていってください。

また、研究室で過ごす3年間は卒業後の進路を決めるためにも大切な時間です。私は生化学研究室に入り、研究に取り組んだからこそ自身の就きたい仕事が定まりました。また、研究室の先生方に相談できたことも大きかったです。在学生のみなさんも、研究、勉強を通して自分が将来どんな仕事に就きたいのかを考え、先生方や幅広い分野で働いているOBOGの方の話も聞きながら進路を決めていただければと思います。

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荒井 裕貴 さん

卒業年度

2014年度(薬学科63回卒)

勤務先

株式会社ユニバーサルコーポレーション

職種

薬局薬剤師

メッセージ

○研究室生活と進路選択について

私が生化学研究室を志望したのは、かねてより研究に興味があり、当時の先輩から、研究がしっかりできて自分の時間もとれる、という話を聞いたためでした。研究室への配属後は、様々な実験に打ち込み、研究の面白さを改めて実感しました。また、学会発表や論文執筆などの経験は、社会に出てからの仕事上の資料作成や人前での発表などに活きており、とても有意義な研究室生活だったと思います。実務実習に出る前は、研究者になりたいという漠然とした思いもありましたが、5年次の病院・薬局実習を通じて、薬剤師として働くことに対して魅力を感じるようにもなりました。そんな中、会社の見学機会をいただいたことが契機となり、社内の薬学生奨学金制度を利用する形で、現在の会社への就職が決まりました。

○現在の仕事内容

現在私は、下呂市内の薬局に勤務しています。面分業の店舗で、様々な医療機関の処方を応需するため、幅広い知識が必要になり、日々の勉強の重要性を感じています。在宅訪問をはじめとした地域医療にも力を入れており、医療資源の少ない地域における中心的な役割を果たすことができる薬局を目指しています。

○在学生へのメッセージ

 研究室での卒業研究と、実習や就活、国家試験に向けた勉強の両立は簡単ではないと思います。一方で、時間のある学生時代でなければできない活動もありますので、(遊びや息抜きも含めて)うまく時間を作って、ぜひ、メリハリのある大学生活を送ってください。

 就職先については、就活前の段階ではまだ迷っている方も少なくないと思いますが、先輩方の話を聞いたり、研究室や実習先で様々な体験をしたりする中で、自身の思わぬ可能性に気付くこともあるかもしれません。視野を広くもち、納得のいく就活をしてもらえればと思います。

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A. F. さん

卒業年度

2013年度

勤務先

独立行政法人 国立病院機構 九州グループ

職種

病院薬剤師

メッセージ

現在の仕事内容

病院薬剤師として国立病院機構(NHO)に就職し、これまで小規模、中規模、大規模病院の3施設の勤務を経てきました。若手の頃はジェネラリストを目指して知識を広げ、その中で興味を抱いた分野の認定・専門資格を習得していき、本年度からは治験業務に携わっております。また臨床実務と同時に臨床研究にも興味がありましたので、NHO九州グループの複数施設と共同で臨床研究を行い、学会発表や論文執筆に取り組んでおります。実臨床で困っている患者様に接しながら、リアルワールドデータを用いたエビデンスの創出を目指しています。

研究室で学んだこと身に着けたこと

社会人として世に出てから、生化学研究室での経験がとても大切であったことを身に染みて実感しています。先生方や友人との関わりは言うまでもありませんが、方法を学び、実践し、データをまとめ、発表するという一連のスキルはどの分野に就職しても必須となります。また、論文など必要な情報を収集し、自身の中に落とし込むことも、生化学研究室で経験したことがあるからこそ、就職後も躊躇わずに実践することができていると思います。

在学生へのメッセージ

研究室生活は思うようにいかずに苦しいこともたくさんあると思います。しかし、振り返れば、多くを学ぶことができる非常に贅沢な時間だったと感じています。(英語をもっと勉強しておけばよかったと日々反省しております。)

試験勉強に卒論にとやるべきことが多く大変な日々だとは思いますが、先生や仲間に甘えながら、やるべきことにも遊びにも精一杯取り組んでいってほしいと思います。

絵OBOG.jpg 北條 杏季 さん
卒業年度 2012年度
勤務先 田辺三菱製薬株式会社
職種 医薬品・医療機器開発薬事
メッセージ

<現在の業務内容について>

現在製薬会社にて、開発薬事部門に所属し、国内外における医薬品・医療機器の開発プロジェクトの戦略立案や各国での承認申請・取得に係る業務を行っています。入社時は、臨床開発部門に配属され、開発品目の治験データ収集や治験実施計画書、総括報告書作成等の業務に従事していましたが、経験を積んでいくうちに新薬の承認審査や審査当局との折衝に最前線で携わりという想いが強くなり、現在の部署に異動しました。

<在校生へのメッセージ>

私は、5回生の時にOB訪問で来校された先輩のお話を伺い、製薬企業での新薬開発に興味を持ち、一人でも多くの患者さんの希望となるような新薬の開発に携わっていきたいとの思いから、現在の会社に就職しました。在学中に、病院実習、薬局実習、研究室での研究や学会発表、その他卒業生と触れる機会があると思いますので、これらの機会を大事にし、様々な職種を知り、自身の性格や将来像を踏まえながら進路についてじっくり悩んでみてください。

また、在学中に、世の中に興味を持ち、自身が興味を持ったことに対して徹底的に調べたり考えたり学習する時間を確保することをお勧めします。社会人になると目の前の仕事にのめりこみがちですが、語学や資格、国際情勢等幅広い視野と知識を身に着けておくと、ビジネスの様々な場面で多角的な物事の捉え方や考え方ができるため、有用だと思います。

<研究室で学んだこと、身につけたこと>

研究室生活の中で、最新の知見を検索・考察したり、データを論文にまとめ上げたことは、現在の業務に活かされています。また、研究室や部活動を通して知り合いになった先輩、同級生、後輩等と業務で接する機会もありますので、人脈形成にも役立ちました。研究室生活ではなかなか思ったように結果が出ない苦しい時期があると思いますが、それは社会人生活でも同じことが多々起こり、それを糧にしていかに乗り越えるかといった成功体験が今後の自信にもつながっていくと思いますので、これからも頑張ってください。

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岡田 英也 さん

卒業年度 2012年度
勤務先 協和キリン株式会社
職種 CMC研究開発
メッセージ

<現在の業務内容>

現在は製薬会社において、CMC分野で医薬品の試験法開発や承認申請業務に携わっています。これまで、生産移管時の分析技術移転や品質評価業務など、生産を中心に品質担保の面でCMC分野に携わってきましたが、生産の面でなく研究開発の面で医薬品の創出に携わりたいという思いがあり、転職等を経て現在の業務に携わっております。

CMC: Chemistry, Manufacturing and Control の略

<研究室で学んだこと身に着けたこと>

研究室生活で何気なく行っていたことが、社会人になって活かされていると感じる瞬間は多々あります。その中で、「物事の評価の進め方」を一番学べていたと感じています。何か物事を進めるにあたり、人と相談するということは社会人生活を送る上であるのですが、その基礎となる部分は研究室生活の中で先生方や先輩、後輩、そして同輩との生活の中で作られた部分だと思われます。皆さんもきっと将来、研究室生活で何気なく行っていることが役に立つ瞬間に出会うと思います。

<在校生へのエール>

研究室生活は大学生活の半分ほどを占める時間になると思います。その期間に大学生活としては研究や病院・薬局実習、試験などが、将来へ向けては就職活動など、様々なイベントがあり、きっと将来のことについて色々と思い悩むことになると思います。ただ、どれも一人の力ではなく仲間や先生方と一緒に頑張ることで乗り越えていくものになると思います。そのため、迷ったり躓いたときには、自分一人で思い悩むのではなく、仲間や先生方とも相談してみてください。きっと悩みを乗り越えるヒントが得られると思います。将来の進路という点では、直近を含めOG・OBの方とも関われる機会を得られるならば、その方と進路の相談をしてみるのも一つ方法だと思います。私自身も研究室生活を通して、自身がどのような進路に進むのかを考え、また相談することでその進路へ向けて頑張ることができたからこそ、現在の自分があると思います。

将来のことについて記載しましたが、何よりも「今」も大事だと思います。そのため今しかできない学生生活(遊びにバイト、勉強など)を目一杯楽しんでください。研究室生活では色々な出来事が思いますが、皆さんにとって良き学生生活になることを願っております。

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九良賀野 司 さん

卒業年度

2011年度

勤務先

富山大学付属病院薬剤部

職種

病院薬剤師

メッセージ

2012年4月に入職して、今年で9年目を迎えました。調剤業務や抗癌剤のミキシング、病棟業務、薬剤管理指導といった日々の業務をこなしながら、医療情報システムの調整役や、感染対策チームとして院内ラウンドや会議に参加したりと、主なものだけでも割と幅広い業務に携わらせて頂いております。

院内では、医師・看護師・PTOT・臨床検査技師・ソーシャルワーカー・事務職等など、多職種がそれぞれに役割を果たし、業務を補完していく様子に毎日刺激を受けています。チーム医療とは聞き馴染みの言葉ですが、その連携を肌で感じられる恵まれた職場なのかな、と思いながら文章を書いています。

大学病院で働いていると、実務実習の学生さんと接する機会がよくあります。ふと自分の学生時代を思い返すと、学生という立場でいかに自由が許されていて、自分が守られていたかを痛感します。そんな中で生化学研究室は、未熟な自分が、学生から社会人になるための架け橋だったと感じています。実験結果、原著論文の見方やものの考え方、ゼミや学会の資料等作成を通じて学んだノウハウは今でも活用しています。先生・先輩方のご指導のもとで得られた多くの学びは、かけがえのない財産です。

岐薬生の皆さんには、病院薬剤師、薬局薬剤師、アカデミック、製薬企業など、ほかにも様々な進路・職業を選択できるチャンスが与えられていると思います。どこで活動するにも、各々にやりがいや役割があると思うので、大事なのは、自分はその中で何をするのか、だと感じています。

そして、日々の生活に少しでも楽しさを見出だせたら良いのかなと思います。私の業務には少しニッチなものもありますが、自分で考えてうまくいった時は、仕事の大小に関わらず、達成感があり楽しいものです。

最後に、学生の皆さんにおかれましては、色んな方のお話を聴いて、勉強して、実験や研究に励み、遊びも大切にしながら学生生活・研究室生活を謳歌していただければ幸いです。