令和3年10月2日に本学本部キャンパスにて「ひらめき☆ときめきサイエンス」を開催致しました。全国的な新型コロナウイルスの感染拡大の影響で延期を余儀なくされたこともありましたが、十分な感染対策の中、開催に至ることができ、中学2年生から高校3年生までの12名が参加してくれました。
※写真撮影の際のみ、マスクを外しました。
原 英彰学長のビデオメッセージでプログラムが開始し、その後、サポーター(生化学研究室の教員3名と学生6名)の紹介を行いました。講義①「食品の力でがんに立ち向かう」と講義②「安全講習と本日の実施内容」の中では、科研費と本プログラムの説明に加えて、がんと食品成分について、安心・安全に実験を行うための注意点などについて、お話ししました。
実験は、「がん細胞の様子を蛍光顕微鏡で見てみよう」と「がん細胞に食品成分を処理してみよう」の2本立てで実施しました。マイクロピペッターを使ったことがない学生がほとんどでしたが、みんなすぐに慣れて、96ウェルプレートに播種した細胞に数μLの試薬を添加するという細かい作業も上手に行っていました。蛍光顕微鏡での撮影についても、見たい場所に焦点を合わせ、露光時間を調整しながらきれいな画像の撮影に成功しました。少し空いた時間には、正常細胞とがん細胞の形の違いなども観察してもらいました。
実験が終わった後には、蛍光顕微鏡撮影で得られた画像から生細胞やアポトーシス細胞の数をカウントし、マイクロプレートリーダーから得られた吸光度から算出した細胞生存率とともに、Excelを用いてグラフを作成しました。得られた画像とグラフはPower Pointに貼り付け、結果をまとめました。実験で評価した食品成分については、どのような食品に多く含まれているのか、どのような構造をしているのか、どのような生理作用が報告されているのか、などについてインターネットで調べ、結果とともに考察してもらいました。
その後は、講義室に戻り、グループごとに作成したPower Pointファイルを使ってプレゼンテーションを行いました。実験結果や調べたこと、考察などを堂々と発表している姿を見て、彼らの明るい未来を感じました。
最後に、参加者全員に未来博士号を授与しました。
アンケートでは、「科学に興味がわいた」、「将来、自分も研究をしてみたい」とすべての学生が回答してくれて、中学生、高校生が科学の楽しさ、難しさや不思議などを体感できる本プログラムの意義を改めて実感しました。
今後、科学や薬学、そして岐阜薬科大学にも興味を持っていただき、また、本学でお会いできるとうれしいですね。