1.キャピラリー電気泳動による新機能分析法構築

キャピラリー電気泳動による新機能分析法構築

 キャピラリー電気泳動法(CE)は電気泳動というHPLCとは相補的な分離モードに加え、高い分解能と使用溶媒量が極端に少ない低負荷性という大きな利点を持ちます。

 ところで、CEは均一な溶液相だけからなる、すなわち、分析者が、様々な相互作用試薬を泳動液に溶解し、そこで起こる相互作用を分離モードとして利用できる高い構築性をもつ分離システムです。そして、均一な自由溶液でおこる相互作用及び分離結果は、平衡論、速度論によっての数学的な表現が可能であり、分離系の設計性に優れたプラットフォームです。

 CEが生まれてから、様々な分離モードの開発、CEの利点を活用した応用、生体分子をはじめとする重要分子の分析への応用が報告されてきました。本研究室でも、水素結合性相互作用の分離モードとしての導入、完全非水分離系の開発と応用、疑似固定相を逐次させるマルチモードの開発、様々な応用を報告し、現在も基礎と応用両面からの研究を行っています。

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