本学の将来構想について

現在、岐阜市において検討が進められている、本学の将来構想について、報告します。

1. 改革の核心:新たな理系学部の設置と総合大学への脱皮

本学は昨年4月、岐阜市公立大学法人へ移行し、2028年度中の三田洞学舎の新キャンパス移転・一体化、2029年度からの供用開始に向けて着実に進めています。

岐阜市では当初、岐阜市立女子短期大学を男女共学の4年制大学へ移行する「新大学設置」を前提に検討を進めてまいりましたが、近年の急速な少子化や「2040年問題」といった厳しい社会情勢を鑑み、より抜本的な改革へと方針を転換いたしました。

現在、岐阜市が目指しているのは、「薬大と短大の統合による、市立の総合大学への進化」です。 この改革の最大の柱は、新たな理系学部を設置することにあります。既存の薬学部に加え、新たな理系学部を擁する2学部体制とすることで、単科大学の枠組みを超えた「公立の総合大学」として、教育・研究のブランド力を劇的に強化することを目指します。

2. 環境変化と改革の必要性

大学を取り巻く環境は、以下の通り深刻な状況にあります。

  • 大学入学者数の大幅減: 2040年には現在の約70%にまで減少すると予測されています。
  • 大学設置数の再編: 財務省より大学数(私立大学)を約40%削減することが提言されています。
  • 社会的要請への対応: 理系人材の不足と文系人材的過剰が予測される中、社会の要請に応じた理系学部の新設を通じた人材の育成と機能強化が喫緊の課題です。

こうした状況下で、本学が将来にわたり安定的に発展し、地域に不可欠な存在であり続けるためには、従来の枠組みにとらわれない改革が不可欠であるとの結論に至りました。

3. 今後の方針概要

市との検討において、以下の方向で合意形成が進められています。

  • 方針転換: 「新大学設置」による2大学から「薬大と短大の統合」による1大学へ転換
  • 学部体制の刷新: 新たに理系学部を新設し、薬学部との2学部体制へ移行
  • 大学名称の変更: 統合・学部新設にあわせた大学名称の変更を検討
    ◦ 名称案:岐阜市立大学(仮称)
     構成案:薬学部、理系の新学部
  • 開設・移転スケジュール:
     新学部は2029年4月に三田洞キャンパスで開設予定
     香蘭地区への移転は2033年を目途とし、可能な限り早期に実施予定

4. 今後の展望

本学が長年培ってきた教育・研究の成果や伝統をしっかりと継承しつつ、今回の「理系学部新設」を起爆剤として、さらなる発展へとつなげてまいる所存です。
今後、具体的な制度設計を進めるにあたり、岐阜市と意見交換を重ねながら、本学の強みや特色を最大限に活かせるよう万全を期してまいります。

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岐阜市公立大学法人岐阜薬科大学

理事長・学長 原 英彰