北村佳久先生(立命館大)をお招きして、本年度の特別講義をして頂きました。北村先生の約40年に渡るパーキンソン病の創薬研究を分かりやすく講義して頂きました。どうもありがとうございました。
・7月4日(金)14:40~16:10 本部第2講義室
「パーキンソン病治療は、いまだ道半ば」
立命館大学 薬学部 薬効解析科学研究室 教授 北村佳久 先生
(要旨)
パーキンソン病(PD)の治療薬(対症療法)および病態に関する必須・理論・実践問題は、薬剤師国家試験において毎年出題されている。しかし、発症メカニズムおよび疾患修飾療法(disease-modified therapy)は未だ解明・開発されていない。PDは、黒質線条体系ドパミン神経の著しい消失あるいは機能不全によって引き起こされるが、アルツハイマー型認知症のようにMRIにより著しい脳萎縮は認められない。PD患者の黒質ドパミン神経細胞体内においてレビー小体の形成が特徴とされるが、形成されない場合も多い。一方、レビー小体型認知症では、黒質ではなく大脳皮質など学習記憶機能に関与する部位で形成される。レビー小体の主成分はリン酸化αシヌクレインであるが、アルツハイマー病脳における細胞外の老人斑にも蓄積される。このように、ドパミン神経細胞死とαシヌクレイン蓄積は必ずしもパラレルに起こるものではない。本講義では、私の40年間の研究戦略の変遷について紹介する。
