研究室紹介
資源植物を活用した創薬シードの探索と化学的植物系統の構築を目指す
研究テーマ Research Interests
生薬学研究室は,学制改革(昭和24年)以来,連綿と続く研究室であり,嶋野武教授,松浦信教授,水野瑞夫教授,井上謙一郎教授,飯沼宗和教授により主宰されてきた。生薬学は薬学独自の教育・研究分野であり,薬用植物の栽培からバイオテクノロジーを応用した創薬までその領域は広範囲に亘る。その中で,我々は自然豊かな岐阜の地に設置された大学だからこそ,フィールドに新たな薬用資源を探索しに出かけたり,地域の伝統薬物に含まれる有効成分を単離し,その生理活性を評価したりするなど,地の利を活かした天然物化学研究を行っている。また,中部圏における植物資源保有拠点としての役割を果たすべく,県外または国外の植物園や研究施設とも協力体制を築き,貴重植物の収集や含有成分の確保を通じてライブラリーの充実を図っている。現在研究室では,キンバイザサ科,マンサク科,カヤツリグサ科,イネ科,ミカン科などの保有資源から化学系統を推察しつつ成分研究を進めており,フラボノイド,リグノイド,スチルベノイド,テルペノイドなど,多様な化学成分の単離と構造解析を展開している。これまでに得られた化合物には,抗腫瘍,抗肥満,抗酸化などの生理活性が見出されており,創薬シード化合物として期待される。最近では,カザフスタンから教員や博士課程の学生を受け入れるなど,国際共同研究にも尽力している。この他,地域の薬剤師や市民向けの漢方薬や天然物リテラシーに関する教育および啓蒙活動も積極的に行っている。
研究課題 Research Objectives
- 有用植物の探索と化学系統分類に関する研究
Phylogeny-based chemoprospecting of the angiosperms - 植物二次代謝産物の分離と構造解析に関する研究
Isolation and elucidation of plant secondary metabolites - 岐阜地域の植物資源の応用と保全に関する研究
Sustainable development of domestic plant resources in Gifu region - メタボロミクスを用いた生薬製剤および植物試料の多成分分析
Multicomponent analysis of plant materials using MS- and/or NMR-based metabolomics
