症例の解説

①脂質異常症そのものは自覚症状がほとんどないため、検診により指摘されて受診されるケースが多い。 動脈硬化を進行させるリスクがあり、これにより脳血管障害や虚血性心疾患など動脈硬化性疾患を合併し、生命に危険が及ぶこともあるため、動脈硬化を起こす危険因子(高血圧、肥満、糖尿病、喫煙習慣)を評価し治療方針を立てる必要がある。

②一般的には肉や卵などのコレステロールを多く含む食事や動物性脂肪を多く含む食事は避け、魚や野菜を中心とした食事を心がける。 運動としては毎日30分ほどのウォーキングや水泳などの有酸素運動が効果的である。それでも下がらない場合は薬物療法の適応を考慮する必要がある。

③HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン製剤)やフィブラート系薬は副作用として、横紋筋融解症を起こすことがあるため、筋肉痛や脱力感などの初期症状に注意する。

脂質異常症とは

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血中LDLコレステロール値が140mg/dl以上、HDLコレステロール値が40 mg/dl未満、トリグリセリド値が150mg/dl以上、あるいはいずれかを呈する状態をいう。

病因

肥満や糖尿病など

症状

自覚症状は乏しいが、長期の脂質異常症により脂質が組織に蓄積し、動脈硬化症や脂肪肝などの症状を呈する。

頻度 男性では40歳代をピークに、女性では閉経後より上昇し60歳代でLDLコレステロール値が高くなる。患者数は3100万人と推定されている。
治療 生活習慣の改善を第一に行う。それでも下がらない場合は、薬物治療を開始する。 高コレステロール血症ではHMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン製剤)や胆汁酸吸着レジンであるコレスチミドが、高トリグリセリド血漿ではフィブラート系製剤やニコチン酸が処方される。
脂質異常症のPOINT!!

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