<処方>
Rp.1 タケプロンOD15mg  11錠(11錠)

11回   朝食後

14日分
Rp.2 バイアスピリン錠100mg 11錠(11錠)
プラビックス錠75mg 11錠(11錠)
11回   朝食後 14日分
Rp.3 リピトール錠10mg 11錠(11錠)

11回   朝食後

14日分
Rp.4 コニール錠4mg 11錠(12錠)
12回   朝夕食後  14日分
Rp.5 ニトロペン舌下錠0.3mg 11

屯用 胸痛時

5回分

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薬剤師: こんにちは。手術後、調子はいかがですか。
患者: 手術後は特に胸が痛くなるようなことはありません。手術と言われたときは驚いたけれど、ひどくなる前に診ていただけて良かったです。
薬剤師: そうですね。今回は再発を防ぐための薬が処方されましたので、説明させていただきますね。
患者: よろしくお願いします。
薬剤師: まず、バイアスピリン錠とプラビックス錠は血液をサラサラにして、血管が詰まらないようにする薬です。ただ、けがをしたときなどに血が止まりにくくなるので注意が必要です。また、胃腸障害が出ることがあるのですが、予防のために胃薬(タケプロンOD錠)も出ています。
患者: 血が止まりにくくなるのですか?今度、歯医者で歯を抜く予定があるのですが、大丈夫ですか?
薬剤師: そのような場合は中止することもありますが、まずは歯科医師にこの薬を飲んでいることを必ず伝えてください。そして、相談すると良いと思います。
患者: わかりました。
薬剤師: 次にリピトール錠はコレステロールを下げる薬です。コレステロール値が高いと血管が詰まりやすくなります。
患者: コレステロール値は高くなかったと思うのですが、この薬は必要なのですか?
薬剤師: 狭心症の方は再発を防ぐために目標のコレステロール値が低くなっています。検査結果が良いから自己中断するのではなく、医師の指示通り服用を続けてください。
患者: なるほど、そうなのですね。
薬剤師: 最後にニトロペン舌下錠ですが、これは服用方法が少し特殊な薬です。胸が苦しくなったら、錠剤を舌の下に入れて溶かすようにして使用してください。また、苦しくなった時に使用する薬のため、常に携帯してくださいね。
患者: ただ飲み込むだけじゃないのですね。苦しくなった時に正しく使えるか不安だな。でも、すぐに使えるようにお財布にいれて常に持ち歩くようにします。
薬剤師: あ、お財布の中はやめた方が良いです。この薬はもろいので、お財布の中だとつぶれてしまって使用できなくなる危険があります。つぶれないように注意して携帯してくださいね。
患者: そうなのですか。気を付けます。
薬剤師: 再発を防ぐためにどれも重要な薬です。大変とは思いますが、忘れないように服用してくださいね。それではお大事にしてください。
患者: はい。ありがとうございました。

背景

62歳、男性。最近、胸の痛みが頻繁に起きていたため、循環器内科を受診。造影により、心臓の冠動脈が狭窄していることが判明し、狭心症と診断された。そのため、PCI(経皮的冠動脈形成術)が施行された。そして、術後の服用薬として以下の薬が処方された。

薬剤師による服薬指導時の会話