背景

72歳、女性。脳梗塞の再発予防のため、半年前から治療を続けている。今回、骨粗鬆症と診断され、ボナロン錠が追加となった。持参した処方箋は以下の通りである。

薬剤師による服薬指導時の会話

薬剤師: これまでに、鼻血など出血が止まらなかったり、ぶつけていないのに肌にあざが出来ていたりすることはありましたか?
患者: 鼻血が出たりあざが出来たりしたことはありません。
薬剤師: 前回までに出ていたお薬を飲み忘れて、余ったりしていませんか?
患者: はい、飲み忘れて薬が余ることはありません。
薬剤師: わかりました。今回から、ボナロン錠35mgが追加されました。ボナロン錠35mgは週に1回、毎週月曜日の起床時に飲むお薬です。 このお薬を飲んで食道に残っていると、お薬が食道を刺激してしまいますので、飲む際にはしっかりと体を起こして、コップ1杯のお水で飲み込んでください。 ミネラルを多く含むミネラルウォーターや、水以外の飲み物で飲むと薬の吸収が悪くなってしまうので、必ず水道水で飲むようにしてください。また、飲んでから30分は横にならないようにしてください。
患者: 今までのお薬は28日分あるのに、なぜボナロン錠は4日分しかないのですか?
薬剤師: プラビックス錠75mgとバイアスピリン錠100mgは毎日飲むお薬で、28日分、つまり4週間分です。 ボナロン錠35mgは週に1回飲むお薬ですので、4日分が4週間分になります。
患者: 飲む時間は起床時なのですね。
薬剤師: はい。ボナロン錠35mgは食事と一緒に飲むと吸収が悪くなってしまうので、胃の中が空っぽの起床時に飲んでください。
患者: 副作用はあるのですか?
薬剤師: 先ほどご説明したように、お薬が食道に残っていると、お薬が食道を刺激してしまい、胸の骨の裏側あたりに痛みを感じることがあります。 また、まれに、あごの痛みや腫れ、あごのしびれ感、歯のゆるみなどを感じることがありますので、そのようなときには医師または薬剤師に連絡するようにしてください。
患者: わかりました。
薬剤師: それでは、お大事になさってください。
処方
RP.1 プラビックス錠75mg 1回1錠(1日1錠)
バイアスピリン錠100mg >1回1錠(1日1錠)

1日1回 朝食後 28日分

RP.2 ボナロン錠35mg 1回1錠(1日1錠)
毎週月曜日 1日1回 起床時 4日分

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