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基礎教育大講座                              

基礎教育大講座

教授 日野紹運 教授 西田弘之 教授 澤岡 藩 教授 荒井謙次
Professor
Shoun Hino
Professor
Hiroyuki Nishida
Professor
Sakae Sawaoka
Professor
Yoshitsugu Arai
hino@ nishida@ sawaoka@ araiy@
准教授 ジョン・ガニング 客員講師 赤堀克己
Associate Professor
John Gunning
Associate Professor
Katsumi Akahori
gunning@ akahori@
※メールアドレスは @ 以下に gifu-pu.ac.jp を付加してください.
 
基礎教育大講座
 本学では新制大学の発足以来の教養科が、1996年に基礎教育大講座となりました。この流れはそれに先立つ大学設置基準の見直しを受けて、それまでの教養教育がいわゆる一般教育(general education)とリベラル・アーツ教育を融合させた形を取っていたのに対して、より積極的に教養科目と専門科目の間の有機的関連性に目を向け、相互の関わりを強めようとする過程のなかに位置づけられます。旧教養科時代を含めて、その時々の教員の専攻は様々ですが、現在は英語、物理学、保健体育学、ドイツ語、一般化学の各研究室が基礎教育大講座に所属し、基礎教育を担当しています。
 医療に従事するスペシャリストの養成を目指す本学では、入学当初から、専門教育が概論・専門講義・実習と連続的にかつ集中的におこなわれます。しかし確かな基礎知識とバランスのとれた幅広い教養を土台にしたものでなければ、専門家として大成するどころか砂上の楼閣になってしまいます。“広く基礎的な知識を授け、優れた人材を育成する”を基本精神にする基礎教育は、まさにその点にレーゾン・デートルがあります。優れた人格の形成、専門家として必要な深い洞察力と豊かな創造性の醸成、医療従事者に不可欠な高い倫理観の確立のために資することを目的としているのです。その結果、本学学生が、社会に貢献でき、かつ公共的使命を果たせる人材となって巣立っていけるよう努めることが、責務であると考えています。人文科学、自然科学、外国語、保健体育学に教員を配した基礎教育大講座では、上記の理念を体して、それぞれに専門の薬学との関連の中で教育内容と目的を吟味し、研究教育にあたっています。
          
物理学研究室 担当:坂 恒夫
 物理学研究室の担当科目は、「数学」、「基礎物理学」、「物理学」、「情報処理科学」、「生物物理学」の五科目である。「数学」は、行列・行列式、偏微分、多重積分、微分方程式、フーリエ級数などの大学数学を、生命事象を数学的に捉える観点から教えている。「基礎物理学」は、高校で物理学が未履修の学生のための科目で、生命事象と物理事象の関連を明らかにし、物理学への関心を抱かせる観点から教えている。「物理学」は、微分方程式としての運動方程式、剛体・流体の運動、分布する電荷による静電事象、電気回路における電流の時間変化などを、「物理学の本質は事象の数学的解析にある」との観点から教えている。「情報処理科学」は、生命科学に現れる数学事象のコンピュータによる解析法を理解することを目的として、多元連立1次方程式の解法、関数の積分法、微分方程式の解法、モンテカルロシミュレーション、確率分布を利用する確率計算などを教えている。「生物物理学」は、生物事象における数学的解析法を具体的に示すことを目的として、生態系や感染症の数学モデルの作成法、数学モデルに現れる生物系の動的振舞、非線形生物系に現れるカオス・フラクタル事象などを教えている。以上のことから判るように、「薬学に現れる生物・化学・物理などの事象の数学的解析法を判り易く教えること」が物理学研究室の教育指針である。
保健体育学研究室 担当:西田弘之
 身体運動は、健康を維持・増進させるために不可欠であり、病気に対する抵抗力や環境に対する適応力を高めるための役割も大きいことが知られています。本学の学生のように、将来、健康と福祉の分野において中心的な役割を担う者にとっては、自らの身体活動との関連に基づく健康的なライフスタイルをこの時期に確立することは極めて重要であると考えられます。そうした観点から、授業では、講義科目で、運動生理学やスポーツ医学の立場から、安全で効果的な運動の在り方を中心に解説し、実習科目では、健康的な汗を流すことによる心身の鍛練を基本とし、併せて、生涯に亘って実施できる運動・スポ―ツ習慣を身に付けることを目的に展開しています。
また、本研究室では、高齢化社会・生活習慣病・運動処方などをキーワードに、若年時からの骨粗鬆症予防の方策に関する研究や、中高年者の生活習慣病予防のための運動処方に関する研究などを行っています。
英語研究室 担当:日野紹運
 【研究の概要】印度哲学(特にヴェーダーンタ哲学)の研究を専門としている。また、ヒンドゥー思想史、あるいは比較宗教学観点から、西洋・インド・日本の神秘思想史を手がけている。主な著書等に、英文全集「不二一元の伝統」(全12巻) モティラル・バナルシダス 1982〜2005 及び『西と東の神秘主義』(邦訳) 人文書院 1993 がある。
【教育の指針】@「使える英語」の修得を目指している。速音読およびシャドーイングの重要性を強調している。「実用英語」では、聴・書・読に習熟し、TOEIC(IP)では600点(学年平均)を到達目標にしている。また、薬学英語への導入として、科学ジャーナルを読むことも行う。「英会話」では、「話」の訓練をし、学会でのプレゼン・医療現場で通じる英語を到達目標としている。ネイティヴのスタッフを増強し、少人数教育等で、「キャンパス留学」状況を現出しようと努めている。A「哲学」を学んで、考え、自己形成の糧としてほしい。そして、本学の重点的教育項目である豊な人間性、高い倫理観、国際性を備えた人材となってほしい。
英語研究室 担当:John Gunning
  I am researching interaction patterns of language use between teacher and pupil in the classroom at the level of transaction, exchange, move and act based on Sinclair and Coulthard’s model of CCDA. Other interests include task-based syllabus design for university learners, ethnography in the classroom and professional development and teacher training.
My philosophy on English acquisition is two fold. First, students must have the chance to use language in as ‘real’ a way as the classroom will permit. Second, students improve communicative competencies as well as standardized test scores such as the TOEIC.
ドイツ語研究室 担当:澤岡 藩
 文学の多様な形態のなかでも、特に現代の代表的表現形式である“小説”のジャンルとしての構造を特定することが目標であるが、当面課題としていることは以下の3点である。1)1960年代末の若い世代の反乱の後、それらも含めた政治的傾向に対する一種の反動として、いわゆる「新主観主義」ないしは「新内面主義」と呼ばれる作品が多く現われるが、それらは一つの明確な潮流として、それ以前以後と比較して明らかな特質が見いだされるのかどうかを確定すること。2)1960年に雑誌「manuskripte」を創刊し、オーストリア、グラーツの「Forum Stadtpark」を中心として活動した、いわゆるグラーツ・グループについての研究。3)ペーター・ハントケの作品の読解を通して、言語と現実の関係についての明確な視点を持ち、何が言語を文学表現とするのかという文学研究の基本的かつ最終的問題に、文芸学的研究を絡めながら一応の決着をつけ、方法的な拠り所とすること。
一般化学研究室 担当:荒井謙次
 教育面にしぼって紹介したい。一般化学研究室では、1回生を対象として「基礎化学」,「一般化学」,「無機化学」と「薬学史」の講義を行っている。本学でのこれらの科目は、基礎か専門かという分類からすれば、基礎科目に相当する。「基礎化学」は高等学校で未修得であった選択分野を補うものとして設けられたいきさつがあるが、本学1回生では必要でない感がある。また、「薬学史」の講義では、画期的な薬の開発の歴史を化学の目で捉え、薬と化学の密接なかかわりを学ぶことに重点を置いている。
 ところで、基礎学問の分野は、内容が大雑把で理解が容易との先入観があるが、そうではない。「一般化学」と「無機化学」は、それぞれの基礎的分野に焦点をあて、他の薬学専門領域(特に物理化学、有機化学、および生化学)への橋渡しとなるものである。化学は、分子と分子の挙動を抽象的な概念でとらえるのではなく、視覚的・論理的にとらえる訓練ができる格好の学問である。基礎科目における化学の学習目標は、化学の諸分野の基礎をただ身につけるという目的よりも、薬学の境界領域や複合領域への視点を身につけることにある。
研究課題
  1. (物理学研究室)非線形科学に基づく生物現象と社会現象の統一的理解に関する研究
  2. (保健体育学研究室)若年時からの最大骨量を高めるための健康教育の方策と効果
  3. (英語研究室)ヴェーダーンタ哲学の研究
  4. (英語研究室)Critical Classroom Discourse Analysis and Ethnomethodology
  5. (ドイツ語研究室)1970年代の新主観主義/ペーター・ハントケ/Forum Stadtparkとグラーツ・グループ
  6. (一般化学研究室)へテロ原子の特性を利用した不斉反応の開発・研究